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副院長コラム

2016.06.12

デジタル化の波①

今週水曜は午後から休診をいただき、水曜木曜と東京に講演会に行ってきました。

今回は運営スタッフとしての参加で、半年以上前からミーティングを重ねて準備をしていました。

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さて講演の内容ですが、歯科におけるデジタル化技術についてでした。



世の中のどの技術についてもそうですが、新技術が常に産み出されています。

その中でも革新的な技術開発で、すべてを根底から変えてしまうようなものがまれにあります。

スクリーンショット 2016-06-12 21.38.24.png


身近なものだとiPhoneでしょうか。

音楽の聞き方、持ち運び、そして購入方法にいたるまで大きく変えた上

電話としての機能、さらにインターネットをも搭載しました。

まさに革新的。

ジョブズのiPhone発表のプレゼン動画は大好きです。




歯科においても今までの常識を大きく変えてしまう技術が数多く出ています。



例えば

①歯のつめもの、かぶせものをコンピュータで作る技術(歯科用CAD/CAM技術)

②型取り材を使わずカメラで撮影するだけで型をとる技術(光学印象技術)

③歯や顎の立体像を撮影する技術(歯科用CT)

④肉眼の20倍超の視野で治療する技術(手術用顕微鏡の歯科応用)

など



どの技術も今までの常識からは考えられない方法です。






今回はその中で①歯科用CAD/CAM技術

についての勉強でした。




今までの歯科でのものづくりでは

型取りをして

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模型をつくり

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つめものやかぶせものをつくるための器械に装着します

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そしてここから歯科技工士さんが、その人に合った形のものをワックスで作り上げるという方法。

非常にアナログな方法ではありますが70年を超える長い歴史があります。




この歴史は型取り材や模型材の物性との戦いでもありました。

それらの変形を抑え、精確な模型を作りあげるのは現在でも非常に非常に非常に、、、

大変です。



噛みやすい(咀嚼しやすい)かぶせものには歯の形にあるルールがあります。

しかし考えてつくられた形を削ってしまえばルールが崩れ噛みにくいものになってしまうかもしれません。

考えて作られた形はそのまま調整せず口の中に入れることが理想的です。



なぜなら、歯は咀嚼するための器官だからです。

この考えを教えてもらったのがこの勉強会で、ずっと追求すべきテーマだと考えています。

ぴったりとはまるだけでなく、調整のない接触をも考えることは最高精度への挑戦です。

克服すべき壁は山のようにありますが、高い壁であるほどときに苦しいですが、楽しさもあります。



4年前は不可能に思えましたが、調整せず入れられることが増えてきています。

が、もっと再現性を上げるためまだまだ勉強が必要です。

そしてこの歴史ある技術をコンピュータ制御で可能にしたものが

歯科用CAD/CAM技術です。




つづく

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