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副院長コラム

2016.03.13

受け口の治療

矯正治療でなるべく早く治療を開始した方がよい咬み合わせの一つに受け口があります。


歯科用語では反対咬合と呼びます。

何が反対かというと前歯の咬み合わせが反対ということです。


顔の印象にかなり影響を与えるため、お父さんお母さんの関心もとても高いです。

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早期(3歳前後)に反対咬合を発見していても

前歯が大人の歯に生え変わるとき(7歳前後)に改善するかも、、、

という期待とともに経過観察がよいとしていた時代もあります。




しかし現在では、この写真のような状態であれば、このまま経過観察をしても

90%以上で改善をしないというエビデンス(科学的根拠)が存在します。



したがって、経過観察ではなく早期の治療を開始しました。

使用する装置はとても簡単なもので、寝るときに装着するだけです。

本人もとても協力的で、毎日欠かさず装着してくれました。


装着後5ヶ月

まだ反対咬合ではありますが、上の前歯が見えてきました。
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装着後8ヶ月

この時点で反対咬合は改善されています。

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装着後1年5ヶ月

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短期間で大きな変化が起こりました。

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また、前歯だけではなく奥歯の状態も改善されています。

実は奥歯ももともと反対だったのですが、正常に改善されています。

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この子の場合、反対咬合になっていた原因としては舌の問題が大きいと診断しました。

本来、舌の先端は上のあごにくっついていて、そしてその力が上あごの成長を促しています。

しかし、舌の位置が不良(低位舌といいます)だと、上あごの成長が促されず、結果として反対咬合になるケースも多く存在します。



こういった場合、矯正装置で舌の位置を正常に戻すように促します。

つまり、矯正装置自体が何かの力を発揮して歯並びを改善するわけではなく、

本来あるべき機能をもどすことで自らの力で改善を行ったということです。

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これはどちらも同じ倍率で撮影した規格化された写真です。

上あごがいかに大きく成長しているかがわかります。

そしてこの舌の位置がしっかり定着すれば、非常に安定した状態につながることが予想できます。

すべての治療で共通ですが、病気の根本原因をいつも意識するように気をつけています。

お子さんの歯並びについても気軽にご相談ください!

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